【日本経済新聞】フォーカスウェブ、介護向け顔認証システム

02.09

フォーカスウェブ、介護向け顔認証システム を開発

情報システムサービスのフォーカスウェブ(埼玉県富士見市)は、顔認証技術を使った介護施設向けの入退室管理システムを開発した。事前登録した顔画像と合致する人物を施設内のカメラがとらえた場合に従業員らに通知できる仕組み。対象が動いていても高い精度で認証できる。認知症患者の徘徊(はいかい)防止に悩む施設の負担の軽減につなげる。

同社の顔認証技術は、顔画像から両目や口、鼻の輪郭などの位置情報を数値データ化して個人を識別する。1秒間に10枚以上の画像処理が可能なため、遠くから歩いてきた人物や一度後ろを振り返った人物も追跡しながら高精度な認証ができるのが特徴だ。照合する顔写真は5枚まで事前に登録できるようにした。

介護施設では玄関やエレベーターホールなど外出時に通る可能性が高い場所にカメラを設置する。映った人物の顔画像を登録データと照合し、対象の人物と特定できれば、自動的に事務所のパソコンや従業員のスマートフォン(スマホ)などに通知。認知症患者が施設外に出てしまうのを未然に防ぐ。

顔認証ソフトとサーバー機器をセットで販売する。同社は基本ソフト(OS)も独自に開発しており、インストール費用やライセンス料の負担を抑えられるという。

価格はカメラの設置台数で異なるが、一般的な規模の介護施設なら100万~百数十万円で導入できる。まず2017年度中に300施設、3年で3000施設への導入をめざす。

警察庁の統計では、認知症(疑い含む)による行方不明者は16年で1万5432人に上り、12年より6割も増えた。高齢化により認知症患者は今後も増える見通し。入居者の徘徊防止に役立つシステムは人手が不足しがちな介護施設で需要が膨らみそうだ。

同社はこれまで、顔認証システムを商業施設での客層分析などマーケティング分野に活用してきたが、介護施設向けのシステムを新たな成長分野に位置付ける。入居者の見守りだけでなく、従業員の出退勤管理やセキュリティーに活用するサービスも提供し顧客の裾野を広げる。

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